「おとめ失格」一巻を購入しました

マッグガーデンで連載されている「おとめ失格」の単行本第一巻を購入しました。

歴史IF物のひとつというべきでしょうか。どうカテゴライズして良いのかわかりませんが、物語は大正時代の女学生達が同人誌を執筆・出版するために奮闘するといった内容です。

同人誌というと現代ではサブカルチャーの一つですし、コミックマーケットのようなイベントがNHKに取材されたりもしました。

そんな同人誌の世界ですが、同人誌の歴史は古くて明治時代ぐらいまで遡る事が出来ます。

とはいえ同人誌といっても現在のものとはだいぶ様子が違っており、同好の士が集ってお金を出し合い、自分たちの作品を発表する場をつくるといったもので、同人誌というよりも合同出版という方が近いかもしれません。

これは当時の出版行為が政府の許可が必要であり、費用もかなり高額だったため、ある程度の規模を見込む必要があったというのもありそうです。

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この本を読む前はタイトルから「大正野球娘。」みたいなものかと思っていたのですが、実際に読んでみるとだいぶ違いました。

まず、キャラクター達の価値観はある程度当時の時代に沿っているものの、同人や創作といった主題に対する発想や思考が程よく現代的になっています。そのおかげで、大正時代に同人誌をつくろうと思った場合、どのような障壁が立ち塞がるのかといった部分を現代的な思考で読む事が出来ます。

現代的な思考であっても、舞台は大正時代ですから二次創作の発想や原作者の立ち位置といったものがそれっぽく割り当ててあったりします。

主人公達は同人誌を作ろうというぐらいですので、色々とこだわりを持っていたりするのですけど、題材となる小説が森鴎外や夏目漱石だったりして、ちょっと格調高いような印象をうけてしまう(気のせい)のも面白いです。

作中で本を作るためのガイドブックというのが登場しているのですが、そのうちの一冊である、同人雑誌の経営策は国会図書館のデジタルコレクションで読む事が出来ます。

  • 同人雑誌の経営策 … https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/925541

少し読んでみた感じは、思った以上にビジネスライクな指南書でした。前述した様に出版をする敷居も費用も高いからかもしれません。

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主人公達以外のキャラクターも好感が持てますし、程よくフィクションなのも好みです。

第二巻を読むのが楽しみです。