岬のマヨイガ(ネタバレがあります)

映画「岬のマヨイガ」を観てきました。

https://misakinomayoiga.com/

震災被害後の岩手が舞台。居場所のない二人が、おばあさんに導かれて不思議な家で一緒に暮らすことになり、少しずつ自分の居場所を作っていくという話。

具体的に何かを助け合うというより、他人がいることで少しずつ居場所が作られていくといった、主人公たちの内面描写が丁寧に描かれた内容です。

一部妖怪の荒々しい描写はあるのですが、登場人物達はアニメ的なオーバーアクションや表情をしないのですが、それがかえって登場人物の内面へ注意を向ける事につながっている様にも感じました。

以降にネタバレがあります。

.

.

.

主人公のユイがわりとすぐに状況を受け入れているのは、父親との関係性からみると内罰的な思考が関係している様に思えます。受け入れているというよりも、やや他人の思考に倣ったり判断を保留したまま流されているというのが近いかもしれません。

でも、実際に自分の理解を超えた状況下に陥ったら、「他の人と一緒」「思考停止」みたいになってしまう気がします。

この物語を、自分は心の内面や理不尽な境遇と当面の折り合いをつけていく話だと理解しました。

やや気になる点としては、終盤の戦いに向けて<マヨイガ>と<アガメ>についての伝承が描かれるのですが、昔話口調な語りに対して映像が実験的(奇妙なアングルや妙なエフェクト、2Dな奥行きを持たせたカメラワーク等)で違和感を感じました。

映像作品としてみると面白みがないのですが、実写のドラマでは表現が難しい(アニメ)ドラマという点からはまた観たいと感じる作品でした。